雑学戦隊 ミトコンダー

ブログ名またまた変えました(汗)

人は自分が「見るはず」と思っているものを見、「見ないだろう」と思うものは見ない

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人間は自分が常識と思っていることに関して違う事実に直面すると、事実を自分の常識に変えて認識してしまうことがある。先入観というやつだ。これは誰もが思い当たる節があることだと思うけど、それを実験により証明した人がいる。

科学史家のトーマス・クーンは「(科学者も含めて)人間は自分が見るはずと思っているものを見、見ないだろうと思うものは見ない」と語り、ある実験を例にしてそれを説明した。

被験者は何枚ものトランプカードを次々と見せられ、見たカードの色とマークと数を言うように指示される。ところが、このトランプは実験用に作った偽物で、赤のスペードとか黒のハートといった「ありえない」カードが数枚入っている。

実験では、被験者たちは誰ひとりこの「ありえない」カードを認識できず、赤のスペードの6を見せられると「赤のハートの6」と答えた。しかし、これを2回、3回と繰り返すうちに、被験者の数人が答える前にためらうようになり、さらに回数を重ねると数人が混乱してきた。そのうちの一人はすっかり混乱してしまい、こう語った。「その時はトランプカードにすら見えませんでした。何色なのかもスペードなのか?ハートなのか?もわかりませんでした。今でもスペードとはどんな形だったのか、はっきりしていません」。結局、赤のスペードの6を「赤のスペードの6」と答えられたのは2~3人だった。

こういう「先入観に囚われずに事実をありのままに見る」という姿勢は、科学者にはすごく必要なことなんだろうな。「止まっているところから発射した光も動いているところから発射した光も速度は同じ」という事実を前にして「時間の進み方が変わるのだ」と気づいたアインシュタインのように。